Adobe Photo Museum 入賞

作品名は「緑響く 御射鹿池」です。

Adobe Photo Museumというフォトコンに入賞させて頂きました。

Adobe&フォト蔵 様が主催しています。

自由部門で優秀賞を頂きました)

※本作品は2015/2/12~2/15に都内のギャラリーカフェ「Fireking Cafe」に展示されるとのことです。

 

このフォトコンは写真を名画のようにレタッチして仕上げようというもので、

世界的な名画の雰囲気をAdobeの画像編集ソフト、PhotoshopとLightroomを駆使して表現しようという企画です。

http://photozou.jp/ccpp/top

  

通常のフォトコンでは過度なレタッチや合成などは嫌われると思いますが、今回のフォトコンはレタッチは何でもOKというちょっと変わった企画で、面白そうなので応募してみました。

※面白半分で応募してみたら入賞してしまったっていう感じです

最優秀賞の作品について上記ホームページ上でレタッチのbefore/afterが掲載されていましたので、自分の作品のについても、before/afterとレタッチ過程を含め少し紹介したいと思います。

 

<現像・レタッチについて> 

過去に撮影した御射鹿池の写真がありましたので、東山魁夷 「緑響く」 をモチーフにレタッチしてみました。

レタッチに際し参考にした物はhttp://www.shirakaba-resort.jp/chomeijin/02/に載っている「緑響く」の作品です。

 

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この写真が撮って出しのオリジナルとなります。

撮影した日は8月のPM2:00頃で、どんよりとした曇りの日中で森林のイメージが沸かない写真です。また、風も吹いていて湖面への映り込みも綺麗ではありませんでした。

(いわゆるダメダメな写真です)

 

ただし、東山魁夷「緑響く」の題材になった場所ということは知っていましたので、

そのイメージに近くなるようなアングルで撮影しようと思い、薄緑色の草の部分が中央にバランス良くなるよう配置し、さらに対岸に正対する位置を選び撮影しています。

 

 <撮影条件>

 カメラ  NIKON D800E

 レンズ : AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED

 焦点距離 70mm

 ISO 400

 絞り  f8

 シャッター速度  1/40 sec


まずはLightroomでホワイトバランスを調整しかなり緑が強くなるようにしました。

また、ハイライトを落とし、コントラスト・シャドウ・明瞭度・彩度を上げています。

※森林のイメージに少し近づきました。

 

<基本調整値>

  色温度 : 2850

  色かぶり補正 : -17

  露光量 : -0.35

  コントラスト : +15

  ハイライト : -74

  シャドウ : +40

  白レベル : +45

  黒レベル : 0

  明瞭度 : -10

  自然な彩度 : +17

  彩度 : 0


次はPhotoshopでレタッチです。


元写真では水面への映り込みが全くダメなので、地上部を上下反転し映り込みを作っています。(普段はこうゆうことはあまりしないのですが)

なお、上下同じ明るさだとノッペリとしてしまうため、水面部は少し暗くし映り込み感を強調しています。

モチーフとなる「緑響く」のイメージにするため、全体的に柔らかさを出すようオートン・エフェクト(Orton effect)処理を施しました。

後はコントラスト調整を行い、部分的に明暗処理を施し調整し、ビネット処理を行っています。

また、シャープは試行錯誤しながら調整しています。(ハイパス処理とスマートシャープを使っています)




最後にポイントとなる白馬ですが、当然湖畔にはいませんので別写真から切り取り、映り込み部を含め合成しています。

なお、白馬ですが真横から写した写真という物はあまりなく、結局馬の置物(元の色はグレー)の写真を使っています。

※馬の置物の写真は右向きの写真だったので、左右反転し左向きにしています。

合成する際、馬の大きさをどの程度にすれば良いのか分からなかったのですが、「緑響く」の絵に近くなるように、全体との相対サイズで合わせてみました。

※実物サイズに合わせて見た場合、違和感があるかもしれません。

以上、参考にして頂ければと思います